国道、こくどう、『酷道』。。。


走り切るチャレンジ意欲を掻き立てる甘〜い響き、、、、、、な訳ありません。


国が管理する道として国道指定されているにもかかわらず酷い状態の道です。

日本三大酷道といえば、R157『落ちたら死ぬ』、R439通称ヨサク、R425『死にGo』が有名ですね。
酷道『区間』が多くあってその名に恥じない立派な酷道です。




世の中には国道299号(埼玉入間〜長野茅野)を酷道と呼ぶ方もいるようです。
確かに十国峠の区間なんかは細道峠越えですが、私からすればCランク酷道区間。
ちょいとクネクネの山道なだけですから『酷道』の称号は与えられないかと。


クルマの方と私のような大型オンロードバイク乗りでは酷道の危険度の感じ方が微妙に違いますね。

私もWRXで走る時とVFRでツーリングする時の酷道認識が違います。
例えば、道幅が狭いとクルマは危険を感じますが、バイクだと必ずしも危険に感じたりしません。
一方で、ライダーの時は路面が酷いとか急坂とかガードレールがない、って方が命の危険を感じます。


ということで、私の設定する酷道ランクです。
酷道Aランク=路面が酷い(砂利が混ざっている、苔が生えている、ガタガタオフロード道)
       =急斜面、崖っぷちでガードレールがない
       =ローギアで抜けざるを得ない区間が多い
       =命の危険を感じる、二度と走りたくないと思う
       =走破中に『やめようか』と思う、けど戻るのも至難の業
酷道Bランク=両側1車線が続き、クネクネ、上り下りが激しい。
       =路面状態があまりよくない
       =酷道区間が長い
       =崖っぷちを走らされる(高所恐怖症)
酷道Cランク=細い、クネクネ、上り下りがある
       =交通量が少なく、両側1車線、1.5車線の区間がけっこうある。



日本全国459国道のうち、起点から終点までこの6年で416本を走破した私です。
この私の経験から、絶対に『推奨しない』酷道区間をご紹介しましょう。
誠に勝手なランク設定ですが、これまでの中でAランク設定する酷道区間はとりあえず8つ上げます。

(8)R439(四万十〜徳島)  ヨサクの住次郎峠、剣山付近
(7)R265(小林〜阿蘇)   田代八重ダム付近
(6)R157(白山〜岐阜)   R418(大野〜飯田)重複区間の温見峠『落ちたら死ぬ』
(5)R371(大阪〜串本)   R311から南の串本までの区間
(4)R388(佐伯〜球磨郡湯前)大分宮崎県境は酷い
(3)R425(御坊〜尾鷲)   龍神−十津川区間、和歌山県側は命がけ
(2)R477(四日市〜池田)  百井峠『シナナいで!』
(1)R471(羽咋〜高山)R472(射水〜郡上)重複区間の楢峠


では、私の勝手な冒険記を続けましょう。



★★★酷道区間 No8 国道439号(通称ヨサク)
四国の四万十から四国中央部を東西に走り徳島までの300km越えの道です。
私は2回に分けて走りましたが、メーターではトータル334kmありました。


ほぼ全線にわたって酷道区間が続きますが、最近はかなり改良されてきていますから酷道区間は限られてます。

前半区間は四万十から東に走りました。
気持ちいい道が続いたんですが、いきなり山岳部クネクネ

住次郎峠というようです。
両側一車線で30分ぐらいはクネクネを走り続けました。
アップダウンがそれほどきつくなかったのが幸いですが、Aランク指定できる酷道区間ですね。

もう一つは後半区間。
大豊から徳島までの区間ですが、冬場は雪で通行止め、それ以外の期間は大雨なんかでしょっちゅう通行止めが発生しています。
クネクネアップダウンが激しいですし崖っぷちランも多くありますが、そこまで路面が死んでないですし見通しがきくところが多かったです。

観光地となっていますが剣山付近は厳しい道ですね。
その先の川井峠付近、特に徳島側の道も厳しかったです。
Aランク指定とまではいかない気がしますが、ヨサク自体がAランク酷道ですよね。



★★★酷道区間 No7 国道265号
九州で一番の酷道の呼び声高い道です。
霧島連邦の北側の小林から九州の中央の山岳地帯を阿蘇までのコースです。

小林のすぐ北に輝嶺峠というのがありますが、ずーっと災害通行止めです。
私の走破時はここを迂回しましたが、この迂回ルートもなかなかの難コースでした。
迂回が終わったところで田代八重ダムというとこころに出るんですが、このダム湖の周りの道が酷い酷い。
路面はガタガタ、幅は狭い、で、ダム湖の周遊コースかと思いきやプチアップダウンだらけでホント酷かったです。
コース全体が酷道区間の様相があって、阿蘇付近に来てやっとホッとした感じです。
さすが九州一です。



★★★酷道区間 No6 国道157号
『落ちたら死ぬ』看板がある日本三大酷道のひとつですね。

大野から本巣に出てくる区間は国道418号と重複区間です。

福井県と岐阜県の県境に位置する温見峠、これが難所です。
峠の福井県側は、両側一車線の上りで路面状態が悪く、基本は峠登りなんですがプチアップダウンが激しいです。
有名な死にかけおにぎりもありますよね。

岐阜県側は下りが基本ですが、何本も『洗い流し』があります。

温見峠のラストが『落ちたら死ぬ』区間。

1.5車線なくて普通自動車でも離合できない、ガードレールもない、左側は完全に崖。
この先はもっと崖の高さがありましたね。

温見峠は国道157号制覇、国道418号制覇、と2回抜けましたが、もう行きたくないAランク酷道区間です。



★★★酷道区間 No5 国道371号
大阪から葛城山をかすめて橋本から高野山に登り、そのまま紀伊半島中央西部を串本まで南下する酷道です。

R24橋本から高野山までの区間もたいがいの酷道山道ですが、最もひどいのは最後の串本までの区間。

このR311より南の区間は年中災害通行止め区間があってスムーズには抜けられず、林道迂回も酷い田舎道でした。
迂回してR371に戻っても道路の真ん中に苔は生えているし路面がガタガタです。
私が走った時は、二か所でがけ崩れ区間がありました。
それぞれ100mほどですが、路面が砂利道ではなく岩ごろ道でした。
10cm角以上の岩ばかりゴロゴロとしているなか、大型オンロードバイクでジリジリ抜けました。
両足を出したまま、岩を一個ずつ乗り上げて越えて、を繰り返して何とか岩ごろ道区間を抜けました。
写真を撮っている余裕なんてなし。
途中で戻ろうにも戻れないところまできていて、遭難の危機感を感じました。

もちろんAランク酷道です。



★★★酷道区間 No4 国道388号
大分の南の佐伯から始まって、延岡のあたりから山の中に入って人吉手前の球磨郡湯前までのコースです。

前半のコースは大分県から宮崎県に入っていくところ。
宮崎県境はとんでもない酷道区間でした。
フツーに走っているとR388に気づかずに真っ直ぐにいくところ、私は気が付いてR388指定の峠道にはいりました。

道幅が細いのは酷道区間としては普通ですが、ここはカーブもきつく九十九折が続いて、当然斜面も急です。
で、死にかけの県境表示。

この落ち葉方向に走るわけではないですが、R388の路面は落ち葉だらけ。
既にバイパスというか安全なコースができてますから、フツーはそっちを走ります。

延岡から先、人吉手前の湯前町までの区間もたいがいな酷道です。
道幅は狭い、厳しい峠越えが2〜3か所、崖っぷち区間もあります。
でも、先の大分宮崎県境ほどではありませんね。

ホント、あの県境には二度と行きたくないです。
なんで、Aランク酷道区間指定です。



いよいよトップ3です。



★★★酷道区間 No3 国道425号
『死にGo』です。

日本三大酷道と呼ばれるにふさわしい、厳しく長い道です。
紀伊半島の南部、御坊から尾鷲までを真っ直ぐ東西に横断します。
国道42号の御坊から出発して、紀伊半島を横断して再び国道42号に尾鷲でぶつかります。
紀伊半島横断なんでもちろん山岳部をぶっちぎって走ることになります。
紀伊半島を南北に走るR371,R168、R169を横切っていきますから区間分けできます。
第一区間のR42御坊からR371龍神までの区間はいたって普通の国道です。
問題は第二区間。龍神からR168までですが、ここが酷い酷い。
冬季通行止めでもあります。
極細の道路幅、路面はガタガタ、落ち葉満載、洗い流しいっぱい、ガードレールなしの崖っぷちを長いこと走ります。


20210529 06 R425Section2 Wakayama



和歌山県から奈良県に入るまでの30分以上、この酷道区間は最恐ですね。



とにかく、第二区間前半が最恐と思います。
似たような酷道区間がこのあと第三区間、第四区間と続きます。
特に第四区間、R169北山からR42尾鷲までは、ここもしょっちゅう災害通行止めで抜けることすらできないことが多いです。

死にGoは酷道区間がほぼ全線で100kmほどあるはずです。
さすが日本三大酷道。もちろんAランク酷道区間認定です。



★★★酷道区間 No2 国道477号

『シナナいで』は抜けるのが困難なすごい区間があります。

R477は、四日市を起点に鈴鹿スカイラインを登って、、、

スカイラインを越えて滋賀県に入り、、、

滋賀県内はくねくね曲がらされて、、、

琵琶湖を渡って京都市北部を横切って、、、

大阪の北の端、池田までのコースです。

この京都北部に名所があります。

『百井別れ』

国道なんですが、クルマじゃ切り返しが必要なぐらいの鋭角カーブ。


向こうから来てそのまま180度ターン。


我がVFRくんでもちょっとミスると曲がりきれません。


百井別れは確かに難所ですが、R477を酷道と呼ぶのはこの前後の区間です。

百井別れから西は花脊峠で、離合困難な両側一車線の九十九折り峠道。

でもホントに厳しいのは百井別れの東側。

路面ボロボロで、両側0.9車線、途中で立ち止まることを許さない急坂です。

長い区間じゃないですが、もしVFRくんで立ち止まったら坂道発進に苦労するどころか、バイクを支えらずにひっくり返すでしょう。

琵琶湖側から百井別れに侵入すればこの最悪区間は下りになるからまだマシですけどね。

酷道区間としてはそれほど長い区間じゃないですが『もし止まったらバイクをひっくり返す!』って危機感満載の区間なんで、Aランク酷道区間に認定です。

さて、私が推奨する最強、最恐の酷道区間です。



★★★酷道区間 No1 国道471号 国道472号

R471もR472も能登半島の付け根あたりから高山とか郡上八幡の方向に南下する道です。

R471は羽咋から高山。


R472は射水から郡上。


この重複区間に『楢峠』があります。


ここが強烈です。

冬季通行止め、災害通行止め頻発で、一年のうちで通り抜けられるのは二、三ヶ月といった感じ。

路面がはげて砂利道区間になってるところが多いですし、道幅は狭くて離合困難路ですし、ところどころ崖から落ちそうな区間があるし。。。

初めて走った時は、R472制覇で北から南に進む方向で走りましたから、楢峠は下りで走りました。

『二度と走りたくない道』称号を差し上げる道ですがR471制覇のためには再び楢峠を通らなきゃいけません。

ここを大型オンロードバイクで登るのは無理と思ってましたから、R471制覇の時も北から侵入して楢峠区間は下りだけにしました。

北から入ると岐阜県に入ったあたりから厳しい道になります。

二段おにぎりも痛んでます。

これは豪雪で傷んだ二段おにぎりですかね。

この辺はまだマシな道です。

ただ、これは相当上等な路面の区間。

このあと、路面が酷くなってほぼ砂利道。
アスファルトがはがれて小石だらけ。

楢峠のてっぺん。

御岳が望めますが、、、

ここから急坂を降りていきます。

路面がボロボロ。九十九折がたくさんあってそれも急カーブ急坂。
下りでしたからクラッチを切って走りましたが、ここを登りたくはないです。
百井峠が10倍ぐらいある感じ。
楢峠二度目となるR471制覇の時、この区間は登りは無理、下りで越えるしかないとつくづく思いました。

この恐るべき区間を走った証拠動画を付けておきます。


ほぼ全線区間を早送りで。
20220618 R471 Nara-Pass Full


ちなみに、、、R472は荘川あたりに分断区間があります。



大型オンロードバイクじゃ抜けられないでしょうね。




ということで、走らないことを強くお勧めするAランク酷道区間でした。

それでも走るとおっしゃる方、自己責任ですよ。



私のブログの中に走破記録はありますので、ご参考に。