会長挨拶

  愛媛県災害リハビリテーション連絡協議会(愛媛JRAT)のホームページをご覧いただきありがとうございます。  
近年、私たちを取り巻く環境は大きく変わってきております。災害は「忘れた頃にやってくる」でしたが、現在は「忘れる間もなくやってくる」時代となりました。2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震以降も、全国で大小の地震が多発しております。また、地球温暖化の影響でしょうか、毎年大型台風や豪雨災害に見舞われています。さらに、2019年12月以降、新型コロナウィルス感染が蔓延し、3年近くになりました。感染症対策を講じながらの被災地支援が必要となっています。2011年の東日本大震災を契機に設立された大規模災害リハビリテーション支援連絡協議会は、2020年には一般社団法人日本災害リハビリテーション協議会(JRAT)と法人取得し、名称も変更になりました。そのもとで、現在全国47都道府県に地域JRATが設立されてきました。私たち愛媛JRAT(愛媛県災害リハビリテーション連絡協議会)は、2014年3月に設立し、来年で10年を迎えようとしています。この間に、このマニュアル作成とともに愛媛県との災害時協定を全国に先駆けて締結しました。さらに、熊本地震での支援員派遣や2018年の西日本豪雨災害での県内被災地(大洲市と西予市)に支援チーム派遣し、災害リハ活動を行いました。毎年の研修会開催や県や地域の防災訓練参加などを通して、チーム員増員や他の支援団体との協力関係を培ってきています。2022年度より、愛媛JRATに愛媛県歯科医師会と愛媛県歯科衛生士会にも参画頂き、13団体からなる組織となり、災害時支援活動の幅(選択肢)が広がってきました。この変化に対応するためも、愛媛JRATとして、災害支援における各々の役割をより明確にするとともに、より実践的に活用できるよう愛媛県災害リハビリテーション連携マニュアルを改定いたしました。今後も必要に応じて改定を続けていく予定ですので、忌憚のないご意見、ご助言をお願いします。
 「災害リハビリテーション」とは、超高齢社会となる我が国において多発する災害時に起こる被災者・要配慮者等の生活不活発および災害関連死を防ぐために、リハビリテーション医学・医療の視点から関連専門職が組織的に支援を展開し、被災者・要配慮者などの早期自立生活の再建・復興を目指す活動の全てを指します(2019.4 JRAT)。この理念のもと、平時には医療・介護・福祉関係者が行政と一緒に地域住民が生き生きと暮らせるための地域リハ活動を行い、また災害時には多職種チームが一丸となり、支援活動が出来ることを願っています。今後とも宜しくお願い致します。 

                                    愛媛県災害リハビリテーション連絡協議会
                                               会長 藤田 正明